【ロサンゼルス=中村将】中米メキシコのペニャニエト大統領はビデガライ前財務相を外相に起用すると発表しました。ビデガライ氏は昨年8月、選挙期間中だったトランプ次期米大統領と、ペニャニエト氏との会談を設定したとされます。今月20日のトランプ氏の大統領就任を前に、対米外交の“切り札”を切った形ですが、メキシコ世論の支持が得られるかは不透明です。
地元メディアによりますと、ペニャニエト氏は「米国との関係を強化するための起用」と強調しました。
トランプ氏は選挙期間中、移民政策やメキシコとの国境に壁を建設するなどの発言で物議を醸しました。トランプ陣営にルートを持つビデガライ氏が、トランプ氏をメキシコに招待し、ペニャニエト氏との異例の会談を設定しました。双方の理解を深めるはずでしたが、トランプ氏は改めて国境に「壁」を築くとの持論を展開し、溝は深まりました。ビデガライ氏はこれを受けて財務相を引責辞任した経緯があります。
トランプ氏は北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを公言しました。米企業によるメキシコ工場の建設見送りも進む中でのビデガライ氏の起用に、メキシコでは否定的な声もあがっています。
