一方で、米朝の間では、非核化の措置とその見返りをめぐって立場の違いが鮮明になり、今後の交渉は難航することが予想されます。

合意文書の署名に至らずに終了した会談について、トランプ大統領は、2月28日、朝鮮民主主義人民共和国が制裁の全面解除を求めたため折り合えなかったと主張しました。

これに対し、1日未明、急きょ、記者会見した朝鮮民主主義人民共和国のリ・ヨンホ外相は、ニョンビョン(寧辺)にある核施設の廃棄と引き換えに、国民生活に影響が及ぶ一部の制裁の解除だけを求めたと反論しました。

一方、朝鮮労働党の機関紙、「労働新聞」は、会談の結果について、1日朝、初めて伝え、「朝鮮半島の非核化とアメリカとの関係を画期的に発展させるため、生産的な対話を継続することになった。新たな会談を約束した」として、アメリカと協議を続けていく姿勢を強調しました。

中国外務省によりますと、王毅国務委員兼外相は28日、北京で朝鮮民主主義人民共和国の李吉聖(リ・ギルソン)外務次官と会談し、合意に至らなかった米朝首脳会談について「双方の協議が困難に直面するのは避けられないが、対話を通じて朝鮮半島問題を政治的に解決するという方向性は明確になっている」と指摘した。「好事魔多し」との言葉を引用しながら、「双方が根気よく対話を継続し、歩み寄ることを希望する」とも述べた。

グテレス国連事務総長は28日、ベトナムで行われた2回目の米朝首脳会談について「結果にかかわらず、協議に注がれた努力を尊重する」と強調しました。その上で「勇気ある外交が朝鮮半島の持続的平和や検証可能な非核化の進展に向けた土台を築いた。協議がこの方向で続くことを期待する」と述べ、対話継続を双方に呼び掛けました。ドゥジャリク事務総長報道官が定例会見で明らかにしました。

ベトナムで開かれていた2回目の米朝首脳会談で、非核化をめぐる溝を埋められず、合意に至らなかったことについて、ロシアのペスコフ大統領報道官は28日、北朝鮮側の発表も聞きたいとしながらも、「交渉が断絶したわけではないと理解している。これを前向きに捉えている」と評価しました。

その上で、「双方が歩み寄って、柔軟性を示すということが、実行されていない印象だ」として、双方のさらなる譲歩が必要だとの考えを示しました。

また、ロシア外務省の報道官は、「朝鮮半島をめぐる問題の解決には、あらゆる当事者の最も強い忍耐が必要だ」とコメントし、交渉には時間がかかるとの認識を示しました。