(毎日)カーター米国防長官は1日、下院軍事委員会の公聴会で、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦を強化するため、イラクに特殊部隊を新たに展開していると証言しました。イラク政府と協力し、対IS急襲作戦や人質解放、IS幹部の拘束作戦などを行う計画です。オバマ政権が避けてきた米軍の地上戦への関与がなし崩 しで拡大する可能性があります。
カーター氏は「イラク政府軍と(イラクの)クルド自治政府の治安部隊ペシュメルガを支援し、ISにさらに圧力をかけるものだ」と説明しました。より質の高 い情報収集が攻撃目標設定につながり、急襲することでさらなる勢いを生む循環につなげる考えを示しました。情報収集力や機動性、急襲攻撃にたけた米軍の特殊部隊のイラク駐留で、ISの指導者らに心理的に圧力をかける狙いもあります。隣国シリアで「米国単独の作戦」を実行することもあるということです。
オバマ政権はイラク政府軍などを支援するため現在約3500人の米兵をイラクに駐留させています。ただ、任務は訓練や助言などに限定し、地上でISとの戦闘行為は行っていません。
オバマ大統領は10月、対IS戦略立て直しの一環として、シリアに最大50人の特殊部隊を派遣することを承認しました。これも任務は穏健な反体制派への訓練や助言で、米軍は前線で地上の戦闘任務には携わらないというオバマ政権の方針の枠内だと説明しました。しかし、大統領がISを「抑え込んでいる」と発言した直後にパリ同時多発テロが起き、掃討作戦の強化が求められていました。
