(写真:ロイター)

一方、インドをめぐっては、宗教的に少数派の人たちの人権状況についてアメリカの一部議員などから懸念が示されましたが、影響力を増す中国を念頭に関係の強化を優先する両国の姿勢が鮮明になりました。

アメリカのバイデン大統領は22日、インドのモディ首相と首脳会談を行い、戦闘機用のエンジンの共同生産など、防衛協力の強化や、先端技術分野での協力を盛り込んだ共同声明を発表しました。

バイデン政権は、中国に対抗する上でインドとの連携を重視していて、今回、モディ首相を同盟国以外の首脳としては初めて国賓として招待するなど、異例の待遇で迎えました。

一方、インドをめぐっては、首脳会談を前に70人以上の与党・民主党の連邦議会議員が、バイデン大統領に対し「インド国内では少数派に対する宗教的な迫害が増えている」と指摘する書簡を送るなど人権状況を懸念する声がアメリカ国内で上がっています。

会談後の共同会見で報道陣からインドの人権状況についての認識を問われると、バイデン大統領は「われわれは共に民主主義国家であり互いに尊敬の念を抱いている」と述べるにとどめました。

また、モディ首相は「カーストや宗教などに関係なく差別は許されない。民主主義に差別の余地はない」と述べ、差別や迫害があるという指摘を否定しました。

バイデン政権は民主主義と人権を外交政策の柱に掲げていますが、影響力を増す中国を念頭に、関係の強化を優先する両国の姿勢が鮮明になりました。(NHK)