(写真:AFP/TTXVN)

これに対して、EUも対抗措置に踏み切る姿勢を示していて、両者の対立が激しくなりそうです。

WTOは、アメリカの「ボーイング」とヨーロッパの「エアバス」に対するそれぞれの補助金を互いに不当だとしたうえで、14日まず、アメリカによるEUへの対抗措置を正式に承認しました。

これを受けて、アメリカはEUから輸入される年間で最大75億ドル、日本円で8000億円分に、高い関税を上乗せする措置を発動する方針です。

対象は160品目で、フランス産のワインやイギリス産のウイスキー、各国のチーズなど農産品に25%、航空機に10%の関税を上乗せするとしています。

これに対して、EUもアメリカからの輸入品に関税を上乗せする措置についてWTOからの承認が得られれば、対抗措置として、発動に踏み切る姿勢で、両者の対立は激しくなりそうです。

こうした航空機をめぐる対立とは別に、トランプ大統領は貿易赤字を削減するため、ヨーロッパから輸入される自動車に高い関税を上乗せする措置を検討しています。

アメリカは、中国だけでなくEUとの間でも、貿易をめぐる対立が激しくなる見通しで、世界経済の新たなリスクになるおそれが出ています。

対象はフランスのワインや英国のスーツも

対象の品目は160にのぼり、EUからアメリカに輸入される農産品や工業品に25%、航空機に10%、関税が上乗せされます。

主な品目は酒類では、フランスやスペインのワイン、イギリスのスコッチウイスキーやイタリアやアイルランドのリキュールなどです。

乳製品では各国のチーズやバター、ブルガリアのヨーグルトなどです。

食品ではスペインのオリーブやドイツのポークソーセージ、それに衣類ではイギリスのスーツなども含まれています。

輸入額としては75億ドル分となりますが、EUからの年間輸入額の1.5%程度で、中国に対して高い関税を上乗せしている輸入品、3600億ドルと比べると規模は大きくありません。

ただ、対象の農産品はアメリカの消費者にもなじみがあるものも多く、EU・アメリカ双方に影響が出る可能性があります。