アメリカ国務省は23日までに、12月9~10日にオンライン形式で開く「民主主義サミット」に日本や台湾など約110カ国・地域を招くと明らかにしました。権威主義と位置づける中国やロシアを招かず、バイデン政権が重視する同盟国や友好国と協調して対抗する姿勢を明確にします。

同サミットでは、権威主義からの防衛、腐敗との戦い、人権の尊重の推進がテーマになります。2022年には対面形式での開催を検討します。バイデン政権が関与を強める台湾にも参加を呼びかけました。

アメリカは中国本土と台湾は不可分だという中国の立場に異を唱えない一方、台湾の安全保障に関与する「一つの中国」政策を認めます。8月に台湾への武器売却を決めたほか、10月には台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統がアメリカ軍が台湾に駐留していると認めました。アメリカは台湾による国際機関への参加も訴えます。

台湾の外交部(外務省)は24日、アメリカが主催する民主主義サミットに、蔡総統ではなく、デジタル担当相のオードリー・タン(唐鳳)氏が出席すると発表しました。

中国は強く反発しました。中国国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は23日の記者会見で、民主主義サミットへの台湾招待について「アメリカと台湾のいかなる公的な交流にも断固反対する」と述べました。

招待国には欧州各国のほか、台湾との関係を強化するバルト3国のリトアニアも入りました。一方でNATO=北大西洋条約機構の加盟国でありながら、ロシア製ミサイルの導入や人権問題でアメリカとの緊張が続くトルコを外しました。イスラム主義組織タリバンが暫定政権を発足させたアフガニスタン、独裁政権の北朝鮮なども招きませんでした。(日本経済新聞)