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米中が月末に貿易協議を控える中、両国間の緊張がさらに高まりかねません。

WTOには加盟国が関税において相互対等でなくてはならないとする最恵国待遇の原則があり、中国はアメリカの追加関税が同原則に違反すると主張しています。WTOは中国の主張に基づいて、28日にも調査を開始する見通しです。

WTOの調査は、米中が30日に閣僚級貿易協議を開始する微妙なタイミングと重なります。米中が3月1日の交渉期限までに妥結できない場合、トランプ政権は2000億ドル相当の中国製品について、関税率を現行の10%から25%に引き上げる意向を明らかにしています。

トランプ大統領は中国の米国に対する知的財産権侵害への制裁措置として追加関税が必要であると主張しており、WTOの調査は米中貿易摩擦の問題の核心に切り込むことになります。アメリカは中国の批判に対し、対中関税をめぐる問題はWTOの管轄外であると反論しています。

かつてWTO上級委員会の会長を務めたジェームズ・バッカス元米下院議員は、「中国との貿易戦争におけるアメリカのやり方について、国際的な法律上の中心的な問題を扱っているため、今回のケースはとりわけ意義深い」と解説しました。「アメリカの関税はWTOに基づいた責務と整合しないと私は判断するが、それを決めるのは現在のWTO上級委員会だ」と述べました。

アメリカはWTOの紛争処理機関で最高裁の判事に当たる上級委員会の新委員選出を拒否しており、WTOは存続の危機に瀕(ひん)しています。現在の膠着状態を打開する改革が実現できなければ、上級委員会は年内に機能不全に陥るとみられています。今回の調査で、WTOへの不満を強めるトランプ政権との溝がさらに深まる可能性があります。