
(NHK) ポーランドで開かれていたNATO=北大西洋条約機構の首脳会議は、過激派組織IS=イスラミックステートを抑えるため、イラク国内でも治安部隊の訓練を行うなど、対策を強化することで合意しました。
ポーランドの首都ワルシャワで開かれていたNATOの首脳会議は9日、中東の治安情勢を中心に協議し、2日間の日程を終了しました。
この中で各国は、過激派組織ISを抑える対策の一環として、これまでイラクの隣国ヨルダンで行っていた治安部隊の訓練を、イラク国内でも行うことで合意しました。これによって訓練の規模を拡大できるほか、依然一定の勢力を維持しているISの動きに迅速に対応できるとしています。また、ISの影響が懸念されるチュニジアやリビアなどでも、治安機関や警察の能力の向上に向けて連携を強めていくということです。
ただ、IS掃討に向けた直接的な軍事行動について、NATOのストルテンベルグ事務総長は9日の記者会見で「大規模な軍事力の投入より、地元部隊の育成に力を入れるほうがテロの抑止に効果がある」と述べて、否定的な考えを示しました。
今回の首脳会議でNATOは、ロシアに対する抑止力として、来年からバルト3国とポーランドにアメリカなどが主導する多国籍部隊を配備することを決めていて、ロシアを「東の脅威」、ISを「南の脅威」と位置づけ、今後の防衛戦略の中核に据えていく方針です。
