(写真:ロイター)

パレスチナのガザ地区でイスラム組織ハマス側の人質となっている人たちの解放と戦闘の停止に向けた交渉について、イスラエルのネタニヤフ首相は21日、臨時閣議で、「難しい決断を迫られているが、これは正しい決断だ」と述べ、交渉内容への同意を閣僚たちに求めました。ハマスは「ボールは相手側にある」としていて、イスラエル政府がどのような判断を示すか注目されます。

イスラエル軍は21日、ガザ地区北部の難民キャンプでハマスの戦闘員が潜んでいるトンネル3か所を攻撃したと主張するなど攻勢を強めていて、軍の参謀総長は「地上侵攻が人質解放に向けたよい環境を作り出した」として、ハマスへの圧力を強めています。

こうしたなか、ハマスの政治部門の幹部は21日夜、レバノンの首都ベイルートで記者会見し、「停戦については現在、イスラエル側の回答を待っている。ボールは向こうにある」と述べ、戦闘の停止に向けた交渉は大詰めを迎えているという認識を示しました。

また、交渉は1か月にわたってカタールとエジプトの仲介のもと行われ、ハマスがガザ地区で人質にしている子どもや女性と、イスラエル側が収容しているパレスチナ人の囚人をそれぞれ解放するものだと大枠を説明しました。

イスラエルの複数のメディアは政府関係者の話として、ハマス側が人質およそ240人のうち50人ほどを段階的に解放することを条件に、4日間程度、戦闘をやめることで合意する見通しだなどと伝えています。

これについてイスラエル政府は21日夜、臨時の閣議を開き、この中でネタニヤフ首相は「われわれは難しい決断を迫られているが、これは正しい決断だ」と述べ、交渉内容への同意を閣僚たちに求めました。

ただ、「人質が解放されれば戦争をやめるという話があるが われわれはハマスを壊滅させてすべての人質を取り戻すという目的を達成するまで戦争を続ける」と述べ、人質の解放の条件として一時的に戦闘をやめることは停戦とは異なることを強調しました。

閣議での協議でイスラエル側がどのような判断を示すか注目されます。(NHK)