トランプ氏と欧州委員会のジャンクロード・ユンケル委員長は昨年7月、アメリカが鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課したことを受けて会談しました。新たに関税を課さないことで合意していましたが、その中核には限定された貿易協定の実現がありました。

両者の合意で米EU間の緊張は緩和されました。これを受けてトランプ氏は、欧州の自動車に高額な関税を科すとの警告をやめていましたが、最近になって再開しています。

仏東部ストラスブールで14日に行われた欧州議会の本会議では、EUの交渉指令(negotiating directives)草案をめぐる採決が行われ、一部の議員から修正案が提出されるなどした後、反対223、賛成198、棄権37で否決されました。

これを受けてトランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「彼らがわが国と交渉しないなら、厳しい経済的措置を取るまでだ。流入する多数の製品に関税を課す」方針を示す一方、「おそらく何とかなるだろう。彼らは交渉中だ」とも述べました。

対米貿易協定をめぐっては独仏間で意見の隔たりがあります。ドイツはアメリカとアメリカに輸出する自動車への関税を避けるため協定の実現を望んでいる一方、フランスは、アメリカとの貿易交渉を始めれば今年5月の欧州議会選を前に国内で反対の声が強まる恐れがあるとして消極姿勢を示しています。