バイデン氏(左)とトランプ氏(右)(写真:AFP/TTXVN) |
11月の大統領選を見据え、トランプ氏には支持基盤の保守層に「強い指導者」を印象付ける狙いがあるとみられますが、対立は法廷闘争にも発展しかねない雲行きです。
アメリカのメディアによりますと、1日開かれたトランプ氏と州知事らとの電話会議では、こうした丁々発止のやりとりが展開されました。トランプ氏は暴徒を「制圧する必要がある」と繰り返し強調しました。プリツカー氏に対し、新型コロナウイルス対応で「もっと良い仕事ができたはずだ」と皮肉る場面もありました。
ミシガン州のウィットマー知事は声明で、「大統領の危険な発言は、この政権が憎悪と分断の種をまくことを決意している明確なシグナル」と痛烈に批判しました。トランプ氏は1日の演説で「地元当局の行動が不十分なら軍を動員する」と訴えた後、デモ隊を強制排除してホワイトハウス近くの教会を訪れており、ニューヨーク州のクオモ知事はツイッターで「恥ずべきだ」とこき下ろしました。
軍投入に関しては、エスパー国防長官やマティス前国防長官が否定的な考えを表明しました。政治専門紙ポリティコによれば、トランプ氏の娘婿クシュナー大統領上級顧問も、演説で強権的な姿勢を示せば、大統領選で重要な黒人票などを遠ざける恐れがあると懸念していたということです。
アメリカの全国に第3の都市シカゴで初の黒人女性市長となったライトフット氏は、トランプ氏が軍を動員しようとした場合、「彼とは法廷で会うことになる」と提訴する意向を表明しました。ロサンゼルス・タイムズ紙は社説で、トランプ氏の一連の発言に関し、「現在の危機を選挙の年に政治的な点数を稼ぐ機会と見なしている印象」と論評しています。(時事通信社)

