広島で会談に臨む岸田文雄首相(右)とアメリカのジョー・バイデン大統領=ロイター

先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)が19日に開幕するのに先立つ18日夜、岸田文雄首相はアメリカのバイデン大統領、イギリスのスナク首相と相次ぎ首脳会談を行い、経済分野では、半導体など最先端技術の研究・開発で協力を強化する方針を、それぞれ確認しました。中国が同技術の研究・開発を加速させ覇権主義を強めていることに、結束して対抗する狙いがあります。

バイデン大統領との会談では、2028(令和10)年にも東京都心に、アメリカ・マサチューセッツ工科大(MIT)と共同で、人工知能(AI)、半導体、量子など最先端技術の研究・開発拠点を創設する方針を確認しました。

名称は「グローバル・スタートアップ・キャンパス」で、目黒区と渋谷区にまたがります。アメリカで最先端技術の研究実績を誇るMITと協力し、スターアップ(新興企業)の支援や人材の育成につなげます。

念頭にあるのは最先端技術の開発に注力する中国の存在です。これらの技術は軍事転用が可能であるため、日米は安全保障の観点からも連携を強めます。

日米両政府はこれまでも半導体や量子コンピューターなどの共同開発を進めており、今回の首脳会談では最先端技術についての協力範囲をさらに拡大しました。

広島県東広島市ではすでにアメリカ半導体大手マイクロン・テクノロジーが事業を展開しており、岸田首相は「日米半導体協力の好事例として、しっかり支援する」と述べました。

会談ではこのほか、日米など14カ国が参加する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」についても意見交換しました。岸田首相は環太平洋連携協定(TPP)へのアメリカの復帰を改めて求めました。(産経新聞)