マリにはロシアの民間軍事会社ワグネルが進出してきたとされ、アメリカは拒否権の行使を、「ワグネルの不都合な情報が公開されないようにするためだ」としてロシアを非難しました。

長年、政情不安が続く西アフリカのマリでは、国連安保理が2017年から複数の個人に対し、治安の維持を脅かしているなどとして資産凍結などの制裁を科していますが、2020年にクーデターで実権を握った軍の暫定政権は制裁の解除を求めていました。

この制裁決議の期限が迫る中、期限を1年延長するとした決議案が国連安保理で30日、採決にかけられ、13か国が賛成しましたが、ロシアが拒否権を行使し、決議案は否決されました。

一方、ロシアは、期限は延長するものの、制裁の監視を担っている専門家パネルの活動を直ちに終了するとした決議案を提出しましたが、必要な賛成が得られず否決されました。

マリにはロシアの民間軍事会社ワグネルが進出してきたとされ、アメリカのウッド国連次席大使は「監視の終了を求めたのはワグネルについての不都合な情報が公開されないようにするためだ」と非難しましたが、ロシアのネベンジャ国連大使は「制裁は問題解決の手段になっていない」と主張しました。

31日までに新たな決議案が採択されなければ、制裁は終了することになります。

マリでは国連のPKO=平和維持活動も年末までに終了することになっています。(NHK)