(写真:AFP/TTXVN)

ボリソフ氏がプーチン大統領に方針を伝え、その内容が大統領府の公式サイトで公開されました。同氏はISSに参加する他国への義務をすべて果たしたうえで撤退する決定が下されたと述べ、24年以降は独自でステーションの建設を始めると説明しました。プーチン氏は「よろしい」と答えたとされます。

米航空宇宙局(NASA)にはロシアから直接、撤退の連絡はないといいます。

米政権は昨年、ISSの運用期限を当初予定の24年から30年まで延長すると表明しました。NASAは今年2月、30年にISSを太平洋上に落下させ、その後は民間の宇宙ステーションに引き継ぐ計画を発表していました。

今月解任されたロスコスモスのロゴジン前総裁も、ロシアのウクライナ侵攻に対する欧米からの制裁を受け、ISSでの協力を打ち切る可能性に繰り返し言及していました。

今回はプーチン氏に近い人物とされる後任のボリソフ氏が表明したことから、撤退の現実味が増したとも考えられます。

一方、NASAの宇宙飛行士でISS元船長のスコット・ケリー氏は、ロシアがISSから撤退すれば同国には有人宇宙開発事業がなくなると指摘しました。24年以降というあいまいな表現からみても、撤退の発表はポーズにすぎないとの見方を示しました。

ISSには米ロのほかカナダ、日本、欧州の宇宙機関が参加しています。ケリー氏によれば、ISSからロシアまたは米国が撤退した場合、残る参加国で運用を続けることは「困難だが不可能ではない」といいます。

NASAとロスコスモスは今月、ISSにクルーを運ぶロシアのソユーズ宇宙船と米スペースXのクルードラゴン宇宙船の間で座席を交換する協定を結んでいました。ロシアの撤退表明がこの協定にどう影響するのかは明らかでありません。(CNN)