一方で、難民や避難民を脅威として扱うようになった欧米諸国に懸念を示し、連帯の必要性を強調しました。

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、国連が定める今月20日の「世界難民の日」を前に19日、最新の報告書を発表しました。

それによりますと、去年末の時点で、紛争や迫害などによって国外に逃れた難民や家を追われた国内避難民は、これまでで最も多い7080万人に上り、前の年より230万人増えて6年連続で増加しています。

増加を続ける背景の1つは避難の長期化で、8年前から内戦が続く中東のシリアでは現在もおよそ1300万人が国の内外で避難を続けています。また、南米のベネズエラでは、政治と経済の混迷で食料や医薬品などが不足し、新たに400万人が隣国に逃れたとされています。

一方で、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどこれまで難民を受け入れてきた国々が、社会の安定を脅かす存在として扱うようになったと懸念を示しました。UNHCRのグランディ難民高等弁務官は「連帯の危機だ。難民や移民を問題から逃れた人ではなく問題を抱える人だと定義している」と述べ、国際社会の連帯が必要だと強調しました。