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(日経)アサド政権と反体制派の内戦が続くシリア情勢を巡り、各国の駆け引きが激しさを増しています。米国とロシア、欧州、中東周辺国が30日、オーストリアのウィーンで外相会議を開催しました。米国はロシアと共にアサド政権の後ろ盾となるイランの参加を認め、関係国が初めて一堂に会しました。

23日に開いた米ロ、サウジアラビア、トルコ4カ国による協議の枠組みを拡大し、英独仏など欧州主要国とイラン、イラク、カタール、ヨルダンなど約20の各国外相級や関係機関が参加しました。

オバマ米大統領は27日、サウジのサルマン国王との電話協議でシリアの政権移行に向けた環境づくりに合意しており、米がサウジを 説得したとみられます。

ロシアが9月、アサド政権支援のためシリア拠点の過激派組織「イスラム国」(IS)掃討の名目で空爆を始めたことで情勢が変わりました。米は空爆がシリアの反政府勢力も標的にしていると批判し、主導権を取り戻すため外交を本格化せざるを得なくなった。ロシアはかねてイランを協議に含めるよう主張しており、ロシアのペースで交渉が動いている面もあります。

ロシアのメディアは、会議ではアサド政権と反体制派が参加する移行政権を樹立する形での停戦案が検討されていると伝えました。ロシアのプーチン大統領は国際的な対IS連合を提唱したうえでシリア空爆を強行、ウクライナ問題で対立を深めた米国を交渉のテーブルに着かせた経緯があります。アサド政権を立て直し、米国との交渉を優位に進める思惑が透けます。