(写真:TTXVN)

スイス・ジュネーブで25日に始まる予定のシリア和平協議が延期される可能性が出ています。協議に参加するメンバーをめぐり、アサド政権側のロシアと、反体制派の一部を支援するサウジアラビアが対立しているためです。5年目に入ったシリア内戦の収束がさらに遠のく恐れが強まっています。

最大の焦点は、ロシアがテロリストとみなす反体制派武装勢力「イスラム軍」の参加です。反体制派側は、サウジを後ろ盾とするイスラム軍が代表団に入ると発表したのに対し、ロシア側は受け入れを拒否する姿勢です。

イスラム軍は、反体制派の中でも最有力組織の一つです。ロシアと友好関係にあるアサド政権軍と激しく対峙(たいじ)しています。シリア空爆を続けるロシア軍は過激派組織「イスラム国」(IS)だけでなく、イスラム軍も標的としているとされています。

こうした中、ロイター通信によりますと、ケリー米国務長官は二十三日、滞在先のサウジで「和平協議は進むだろう」と楽観的な見通しを表明しました。一方、トルコを訪問中のバイデン米副大統領は、和平協議がうまくいかない場合、「軍事的解決の選択肢もある」と述べ、ロシア側をけん制しました。

シリア内戦では、ロシアやイランが支援するアサド政権と、米国やサウジに近い勢力を含む反体制派が敵対しました。さらに、双方がISと争う三つどもえの構図となっています。ロシアのシリア空爆で攻勢を強めるアサド政権は、協議開始の条件を引き上げているとの見方も出ています。

国際社会は昨年十一月のパリ同時多発テロを受け、ISの脅威を取り除くため、アサド政権と反体制派によるシリア和平協議に合意しました。しかし、反体制派代表団メンバー選定のほか、アサド大統領の処遇など最重要課題が棚上げされており、当初から難航が予想されていました。