サンティアゴ・アバスカル党首(47)は、地域主義が根強いスペインで国の一体性を重視。中央集権の強化や「反少数者」の主張を掲げ、保守層の受け皿となっています。2019年の前回総選挙で議席を倍増させ、下院第3党に躍り出ました。
13年、当時与党の中道右派・国民党から離反した元地方議員らが結成しました。15、16年の総選挙では惨敗しましたが、カタルーニャの独立問題を経た19年4月の選挙で24議席を獲得、国政進出を果たしました。同年11月の選挙で52議席に党勢を拡大しました。
地方政治では、既に一部で国民党と連立を組んでいる。この関係が国政に広がれば、カタルーニャと中央政府の間で再び緊張が高まる恐れもあります。
VOXは、国内の移民急増を受け「不法移民と罪を犯した移民の即時一斉排除」を目指すほか、「反フェミニズム」を唱えて物議を醸します。LGBTなど性的少数者にも敵対的で、マニフェスト(政権公約)には公的医療による性転換手術やホルモン療法の中止を盛り込みました。人工妊娠中絶、安楽死の廃止を訴え「気候変動の否定派」としても知られます。
世論調査では、23日投開票の総選挙で議席数を30台に減らす見込みです。求心力を回復した国民党に一部の支持者が流れているようですが、選挙後は同党との連立樹立を狙います。極右が政権に参画すれば、1975年のフランコ総統死去で幕を閉じた独裁体制後初となります。(時事)