トランプ大統領(写真:ABC News)

トランプ大統領は5日夜、アメリカ議会の上下両院の議員などを前に、今後1年の施政方針を示す一般教書演説を行いました。

この中でトランプ大統領は、「この2年で世界はわれわれの経済をうらやみ、軍事力は最強になり、アメリカは日々勝利を収めている」と成果を強調しました。

そしていわゆるねじれ議会で下院の多数派となった野党・民主党に対し、「われわれは、共に数十年に及ぶ政治的な停滞を打破し分断を埋めることができる」と述べ、党派を超えた協力を呼びかけました。

一方で「国民の命と雇用を守る移民制度を作る道義的な義務がある。私が壁を造ってみせる」と述べて、メキシコとの国境沿いの壁の建設では譲らない考えも強調しました。

またトランプ大統領は、外交面でも過去の政権が残した問題に取り組んでいるとアピールしました。

中国との貿易問題では、「今協議している新たな貿易の合意には真の構造改革が含まれていなければならない」と述べ、不公正な貿易慣行を終わらせて貿易赤字を削減するとともに、両国の隔たりが大きい知的財産権などをめぐる問題の解決を迫る方針を示しました。

また北朝鮮との非核化めぐる協議では、「やるべきことは多く残されている」として2回目の米朝首脳会談を今月27日と28日の2日間、ベトナムで開催し、成果を急ぐ考えをにじませました。

トランプ大統領は、今回の演説のテーマを「偉大さの選択」と位置づけていて、来年の大統領選挙をにらんで、内政のこう着状態を打開し、さらなる成果を目指す一方、公約を守る姿勢は強調し、一定の支持をつなぎ止めるねらいがあるとみられます。

しかし民主党は攻勢の構えを崩しておらず、いわゆる「ロシア疑惑」の捜査が大詰めを迎える中、新たな疑惑報道も相次いでいて、政権運営の先行きは依然不透明な情勢です。