14日、シンガポールのUOB=大手銀行ユナイテッド・オーバーシーズ銀行は、アメリカ金融大手シティグループの東南アジア4カ国の個人向け金融事業を買収すると発表しました。買収額は49億シンガポールドル(約4150億円)に上ります。200万人を超えるシティの4カ国の顧客基盤を加え、シンガポール以外の東南アジア主要国の収益割合を引き上げます。

買収対象はシティのタイ、マレーシア、インドネシア、ベトナムの4カ国の預金・貸出、クレジットカード、資産運用など全ての個人向け金融事業です。資産価値は約40億シンガポールドルで、2割超のプレミアム(上乗せ幅)を乗せて買収します。UOBの4カ国の個人顧客約290万人に、シティの個人顧客240万人が加わり、顧客数は倍近くに増えます。

UOBのウィー・イーチョン最高経営責任者は14日の記者会見で「顧客の重複は非常に少なく、相乗効果は大きい」と強調しました。

シティは4カ国でクレジットカードの発行や無担保ローンに強みを持っています。買収後のUOBのクレジットカード発行数はマレーシア、タイ、インドネシアの3カ国で5位以内に浮上します。UOBは買収後に、金融商品の併売を進めるなどして、預かり資産を増やしていく計画です。シティの4カ国の個人部門の従業員約5千人も引き継ぐことになります。

買収によって、UOBの4カ国の収入は年間10億シンガポールドル上積みされ、グループ全体でみても1割の増収効果が見込めるということです。今後各国の当局に買収の認可を申請し、最も遅いベトナムでも24年初頭までに買収が完了する予定です。(日本経済新聞)