採決結果は賛成54、反対45と、FRB議長人事としては最も僅差での承認となりました。議会における政治の二極化に加え、ウォーシュ氏が早期利下げを求めるトランプ大統領の要求に屈するのではないかとの民主党側の懸念を反映しています。今後はウォーシュ体制下の連邦準備制度で中央銀行としての独立性が試されます。

民主党からウォーシュ氏の就任を支持したのはフェターマン議員のみでした。採決結果は2014年にFRB議長に承認されたジャネット・イエレン氏の賛成56、反対26よりも僅差となりました。

かつては、FRB人事に対して超党派的な支持が得られることが一般的で、00年にはアラン・グリーンスパン氏のFRB議長再任が全会一致の支持を得て決まったことさえありました。

トランプ氏に経済政策で助言してきたウォーシュ氏(56)は、トランプ氏が政権1期目の17年にパウエル氏を選んだためFRB議長ポストを逃した経緯があります。

ウォーシュ氏にとって最大の焦点は、連邦準備制度が政治的圧力から独立して金利を決定する伝統を維持するかどうかです。トランプ氏率いる共和党が議会多数派の維持をかけて臨む11月の中間選挙まで半年足らずとなっています。

ウォーシュ氏は4月、上院銀行委員会の公聴会で、自身の下で金融政策は引き続き「厳格に独立」したものになると語りました。一方、パウエル議長の下での利下げペースに批判を繰り返しているトランプ氏は、直ちに政策金利を引き下げるよう、ウォーシュ氏への期待を明確にしています。(bloomberg.com)