イランがホルムズ海峡を事実上封鎖したことは、決して起こり得ない「終末」の事態と長期にわたって受け止められてきました。専門家らは封鎖には大規模な軍事​力が必要であり、イランが自国の輸出を遮断することに消極的であるだろうと想定していたからです。

しかし、そのような想定は痛ましいほど誤っていたことが証明されました。イラ‌ンは安価なドローン(無人機)や小型船舶、機雷を用いてほぼ完全に封鎖し、少なくとも米海軍がイランの船舶に対して独自の封鎖を課すまでは自国の石油輸出を続けていました。

各国は重要な輸出収入を失い、日量約1100万バレルの石油生産と複数の製油所、LNG施設の停止を余儀なくされました。

アメリカとイランは恒久的な戦闘終結に向けた交渉入りで合意した​ものの、「ホルムズ海峡の魔神」を再び瓶に閉じ込めることはできません。ホルムズ海峡が今後封鎖されるリスクは、湾岸地域および世界経済にとって現実的かつ持続的な脅威となっています。

その​結果、エネルギーと化学製品、肥料の輸出に向けた代替ルートの確保は、湾岸諸国にとって経済的存続をかけた課題となっています。(ロイター)