無人探査機が撮影した彗星

(日経)ESA=欧州宇宙機関は、無人探査機「ロゼッタ」から切り離した着陸機「フィラエ」が13日午前0時半すぎ(日本時間)、彗星に着陸したと発表しました。彗星への着陸に成功したのは世界で初めてです。

彗星が地球に水や生命をもたらしたとの説を検証し、太陽系が誕生した初期の姿を解明するのに役立つと期待されています。

着陸したのは、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星で、地球から5億キロ程度離れたところにあり、最高時速10万キロで太陽の方向に移動しています。

フィラエは今後、彗星の上にとどまり、ロゼッタも彗星とともに太陽に接近するとしています。太陽に近づくにつれて彗星から噴き出すガスやチリの様子などを2015年末まで観測しています。

小惑星イトカワから微粒子を持ち帰った日本の小惑星探査機「はやぶさ」は、瞬間的に着陸した後すぐに離陸して地球に帰還しなすら。小天体に着陸し、そのまま表面に長期間とどまるのはロゼッタが初めてになります。地球にある水や生命は、彗星や小惑星の衝突がきっかけでもたらされたという説が根強いです。ESAはロゼッタによってチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の有機物などを調べることで、こうした説が正しいかどうかを検証する計画です。

また、彗星や小惑星などの小天体は太陽系が誕生した初期の姿を残していると考えられています。このため、実際に彗星に着陸して成分などを調べることによって、太陽系の歴史に関する研究も大きく進展する可能性があります。

ロゼッタは当初別の彗星を目指す予定でしたが、打ち上げロケットの事故で計画が遅れるなどして目標を変更しました。チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星をめざし、2004年に打ち上げられました。