(写真:AFP/TTXVN)

事件が起きた台湾と香港の間には容疑者引き渡しの協定がないため、香港では殺人罪に問われないまま釈放されました。

香港人の陳同佳(チャン・トンカイ)元受刑者は昨年3月に香港で逮捕され、旅行先の台湾で交際相手の女性を殺害した罪を認めていました。

だが香港の捜査当局にとって、司法協力関係のない台湾での事件は管轄外となります。そこで陳・元受刑者は、殺害した女性の金を盗んだことによる資金洗浄罪で起訴されました。今年4月に量刑を言い渡され、23日、逮捕から1年7カ月を経て釈放されました。

香港当局は元受刑者の釈放前に台湾へ身柄を移そうと、刑事事件の容疑者引き渡し協定がない相手国・地域への引き渡しを可能にする「逃亡反条例」改正を提案しました。

改正案の引き渡し先には台湾のほか、中国本土やマカオも含まれていました。このため香港や台湾の市民が政治上、ビジネス上の理由で中国当局へ引き渡される恐れがあると抗議の声が上がり、これが大規模デモの発端となりました。

香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は9月になって改正案の撤回を正式に表明したものの、反政府運動に発展したデモは収まる気配がなく、現在も続いています。