イギリス政府が19日に公表した「実質ゼロ戦略」では、各分野での排出削減やグリーン化に向けた方針が示されています。
2035年までに化石燃料を廃止するとしているエネルギー分野では、2030年までに着床型の洋上風力での発電で40GW、浮体型で1GWの発電を目指すことなどに加え、原子力発電の推進のために1億2000万ポンド、(日本円でおよそ189億円)規模の基金を新たに創設することなども盛り込まれています。
自動車をはじめ各交通機関の電化や、それに伴う関連インフラの整備を進めるほか、サステナブルな航空機燃料の開発に1億8000万ポンド(日本円でおよそ284億円)を支出します。また、大気中から二酸化炭素を回収する“カーボンキャプチャー”や水素関連技術の促進にも1億4000万ポンド(日本円でおよそ221億円)を支出します。
未だに多くの家庭が暖房などに使用しているガスボイラーについては2035年までには新規販売を禁止したいとしています。そのうえで、グリーンエコノミーへの転換によって44万人の雇用を創出できる、と試算しています。
ジョンソン首相は「先行して大胆に動くことによって、関連技術での競争力を獲得する」とコメントしています。
環境系のNGOや研究者からはスピードが不十分だとの指摘や、「効果の面から言って原子力は公的資金の投下先として懸念がある」「経済面での分析が十分ではなく、実現性がカギとなる」といった声が上がっています。(TBSテレビ)