(写真:AFP/TTXVN)

原子力委員会は原発事故のあと、組織の見直しなどもあり原子力をめぐる状況を解説した原子力白書を休刊していましたが、福島第一原発の廃炉など状況の変化などを受けて7年ぶりに発行しました。

白書では原子力の利用を続けていくうえで、原子力への不信や不安に真摯(しんし)に向き合い、事故を防げなかったことを反省して、教訓を生かすことが重要だとし、「原発事故の原因や被害の実態を明らかにする取り組みが引き続き必要だ」と強調しています。

また核燃料サイクルについては去年、政府がプルトニウムを燃料に使う高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を決めたことを紹介し、プルトニウムの保有に対する国際的な関心が高い中、日本が保有するおよそ47トンのプルトニウムを着実に消費するには通常の原発で使う「プルサーマル」が現時点では唯一の現実的な手段だという考えを示しています。

さらに原子力分野を志望する学生が平成6年度をピークに減少していると指摘し、福島第一原発の廃炉や放射性廃棄物の処理・処分など、さまざまな技術の確立に人材の育成と確保が必要だとしています。

記者会見で原子力委員会の岡芳明委員長は今回の白書では原子力をめぐる課題の記載が少ないことを問われると「今回はそうした書き込みがまだ少ないと思うが、白書は毎年作るので来年のものに期待してほしい」と話していました。