(NHK)中国の向こう1年の重要政策を話し合う全人代=全国人民代表大会が5日から始まり、李克強首相は、ことしの経済成長率の目標を去年より引き下げて7%程度とする方針を示しました。
全人代は日本時間5日午前10時から北京の人民大会堂で始まりました。
初めに李克強首相が施政方針演説に当たる政府活動報告を行い、ことしの経済成長率の目標を、去年より0.5ポイント引き下げ、7%程度とする方針を示しました。
中国は、長年にわたる高成長が深刻な大気汚染を引き起こすなど社会のひずみが表面化しているため、指導部は、成長の速度よりも質と効率性を重視する経済への転換を目指し、これを「新常態=ニューノーマル」と位置づけています。
李首相は「わが国の経済発展は新常態に入り、『坂を登り峠を越える』べき重要な段階を迎えた。改革の深化と構造の調整を行わなければ、安定した健全な発展は達成しがたい」と、成長率の目標を引き下げた理由を説明しました。
そして、李首相は、行政機構の簡素化や権限の委譲を進めるとともに、国有企業改革などさまざまな分野の改革を強化する姿勢を示しました。
さらに、「環境汚染は国民の生活の患いであり、国民の心の痛みだ。強力な手段で対策に取り組まなければならない」と述べたほか、社会保障の充実など、国民生活の改善に力を入れるとアピールしました。
また、「反腐敗の強い姿勢を保ち、1人の腐敗分子も容認せず、厳しく調査して処罰する」と述べ、幹部の腐敗を撲滅し、清廉な政治を目指す決意を改めて示しました。このほか、李首相は「世界反ファシズム戦争と中国の抗日戦争勝利70年を記念する行事を開催し、国際社会とともに第2次世界大戦の勝利の成果と世界の公平、正義を守る」と述べ、戦後70年に絡めて日本をけん制しました。
