ベトナム中部ダクラク省のカイ川沿いにあるクアンドゥック村には、数世紀にわたり続いてきた陶器作りの足跡が残されています。古びた窯や、家庭に今も伝わる陶器製品、そして貝殻を用いた独特の釉薬は、かつてのフーイエン地方の特色を色濃く反映しています。現在、陶芸技術の多くは途絶えてしまいましたが、中部の人々の暮らしや交易を支えた伝統工芸村のストーリーは、今も変わらぬ価値を保っています。

歴史学や考古学の研究によりますと、クアンドゥックの陶器作りは17世紀から20世紀初頭にかけて存在していました。当初は地方の手工芸品だった陶器は、中部各地などへ広く流通しました。沈没船からも製品が発見されており、カイ川沿いで生まれた陶器が交易されていたことを物語っています。研究者にとっても、この古い工芸村の痕跡は重要な価値を持っています。

歴史・文化研究者のグエン・ダン・ハン氏は次のように語っています。
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「クアンドゥック村の調査を行った時、古くから続く陶器作りの痕跡が数多く見つかりました。特に山のふもとには、焼成時の廃棄物が大量に残されています。10年から15年ほど前の調査では、亀の甲羅の形をした窯の跡も確認できました。これは非常に古いスタイルの窯です」

陶片の廃棄場や窯の跡、地中に埋もれた製品の破片を通じて、研究者たちはカイ川下流域の人々と歩んできた伝統手工芸の形成、発展、変化の過程を解明することができます。

国家遺産評議会副会長のグエン・ヴァン・キム教授は次のように述べています。
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「この陶器の独自性は、地域性と人間の創造性にあります。土地、海、火、風といった地方の自然素材と人々の知恵が見事に融合しています。特に赤貝の貝殻を使用したことで、一つひとつの作品に独自の芸術的価値が生まれています。これこそが、クアンドゥック陶器の極めてユニークな魅力です」

クアンドゥック陶器を特徴づける要素の中でも、赤貝の痕跡が残る釉薬は研究者から高い関心を集めています。これは独自の制作技術と地元の原料に由来するものであり、ベトナム陶磁器研究において独自の姿を形作っています。

ホーチミン市人文社会科学大学考古学科長のダン・ヴァン・タン准教授は、年代や制作技術、原料成分を特定するため、窯の周辺地域をさらに詳しく調査する必要があると指摘します。
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「まずは窯の跡を詳細に調査・発掘し、年代を確定させる必要があります。次に、科学技術を用いて赤貝の釉薬や粘土の成分を分析します。これにより、住民が適切な粘土を再発見し、伝統工芸を復元できるよう支援することができます」

土と火、そして職人の手によって生み出されたクアンドゥック陶器は、カイ川沿いに暮らす人々の記憶の一部となっています。今日に残る足跡は、時代を超えてきた伝統工芸の物語を語るだけでなく、かつてのフーイエン地方の歴史と文化を現在に伝えています。これらの価値は今、再発見され、保全され、未来へと継承されようとしています。