その役割は、資本規模や国有企業の数だけで測られるものではなく、インフラ整備、デジタル・トランスフォーメーション、グリーンファイナンス、公共ガバナンス、戦略的プロジェクトといった基盤分野の管理と実施能力にあります。これらはベトナムが日本や韓国との協力をさらに拡大できる分野でもあります。
日本との協力の観点から見ると、行政機構の改革と実施能力の向上は、開発プロジェクトを円滑に進めるための重要な条件です。日本のJICA=国際協力機構ベトナム事務所の元次長である平岡久和(ひらおか・ひさかず)氏は、ベトナムにおける行政組織改革は短期的には協力事業に一定の影響を与えるものの、長期的には意思決定プロセスの効率化につながる可能性があると指摘しています。
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国営経済が主導的役割を十分に果たすためには、行政機構の調整能力や実行力と一体となる必要があります。インフラ、環境、交通、デジタル化といったプロジェクトは大規模であり、多くの機関や行政レベルにまたがるため、統一的かつ透明性の高い運営体制が求められます。
一方、韓国との協力は、従来の「投資国と受入国」という関係から、「共同で設計し、共同で責任を担う」戦略的パートナーシップへと移行しつつあります。韓国・ベトナム経済文化協会のクォン・ソンテク会長は、ベトナム共産党第14回党大会以降、両国関係はより実質的な協力段階へ進む可能性があると述べています。
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「今後、韓国とベトナムとの関係は、『包括的戦略的パートナーシップ』から『実践共同体』へと発展し、投資国と受入国という関係から、共に設計し、共に責任を担う関係へと進化する可能性があります。その結果、両国関係はベトナム外交における最も安定した柱の一つとなります。同時に、ベトナムはインド太平洋戦略における韓国の最も実質的なパートナーとなるでしょう」
このような協力モデルに効果的に参加するためには、ベトナムの国営経済部門自身も内部改革を進める必要があります。国内専門家が特に重視しているのが、国有企業のガバナンス改革です。ビンユニ大学のグエン・トゥ・アイン博士は次のように述べました。
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「国家が任命する国有資本の代表者が取締役会に参加します。これにより、党や国家の方針、指導が取締役会の経営判断として具体化されます。その一方で、経営執行を担う第二の層として、市場から選ばれた専門人材が企業運営を担当する仕組みが必要です。」
この考え方は国際協力にも直接関係します。国有企業が透明性の高い原則に基づいて運営され、専門的な経営体制と明確な説明の仕組みを備えることで、日本、韓国をはじめとする国際パートナーは、より安心して具体的なプロジェクトに参加できるようになります。
さらに重要なのは、大規模プロジェクトにおける情報公開と透明性の確保です。ホーチミン市経済・経営研究所のチャン・クアン・タン所長は、国有企業は経済の「背骨」となるプロジェクトを主導すると同時に、民間企業の参加を促進する役割も果たすべきだと述べています。
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「第79号決議を実行するうえで最も重要なのは、公開性と透明性を確保することです。国有企業が経済の基幹プロジェクトでの先導的役割を明確に示さなければなりません。これは党と国家の断固とした方針です。この決議が今後効果的に実施されることを期待しています。」
また、韓国国際協力機構(KOICA)ベトナム事務所のソン・ウンイ副所長も、地方行政の管理能力、明確な手続き、連携体制、財政・運営能力の重要性を強調しています。こうした条件が整うことで、協力事業は単なる外部支援にとどまらず、ベトナムの行政システムの中で持続的に展開できるようになります。
このように、第79号決議は国営経済を単なる国家資本の保有主体として位置付けるのではなく、発展を組織し、けん引する能力の向上を目指しています。国営経済部門がより透明で効率的な運営を実現し、さまざまな経済主体が参加できる環境を整えることで、日本や韓国との協力もより持続可能な基盤の上に発展していくことが期待されます。そしてそれは、国際的な資源とベトナムの長期的発展目標を効果的に結び付ける道でもあります。
