イランとの戦闘を継続するにあたり、議会の承認は不要とする自身の主張を強める狙いがあります。
イランとの交戦は2月28日にアメリカとイスラエルが実施した空爆で開始しました。トランプ大統領は攻撃開始の48時間後に議会へ正式に通告したため、連邦議会の承認がないまま始めた戦争を巡る戦争権限法の下で、5月1日が60日間の期限となっていました。
トランプ氏は書簡で、戦争を巡り議会に報告する期限に言及した上で、停戦以降、イランとの間で一切の交戦は行われていないと説明しました。「2026年2月28日に始まった敵対行為は終結した」と表明しました。
政権高官はこれに先立つ4月30日、イランとの停戦合意により敵対行為は「終了している」として、戦争権限法に基づく期限の規定の対象外だとする見解を明らかにしていました。
議会の民主党議員らは、政権の示した見解は法律に基づいていないと反発しました。米軍によるイラン港湾封鎖が続いており、敵対行為が続いていると指摘しました。
米憲法では、議会のみが宣戦布告できると定められていますが、短期的な作戦や差し迫った脅威への対応の場合には適用されません。イランとの間で戦闘が再開された場合、トランプ氏が新たな60日間の期限が始まったと主張する可能性もあります。
中東における緊張が依然として収まらない中、イランは紛争終結に向けた外交プロセスへの参加に前向きであるとのシグナルを引き続き発しています。5月1日に、地域の6か国(トルコ、エジプト、カタール、サウジアラビア、イラク、アゼルバイジャン)の外相との個別電話会談において、イランのセイエド・アッバース・アラグチ外相は、関係各国が緊張緩和に向けてアプローチを調整するのであれば、テヘランは外交プロセスに参加する用意があると改めて強調しました。
