アジア安全保障会議が閉幕 米中の国防相の直接対話は実現せず

(VOVWORLD) -シンガポールで開かれていた、アジアや欧米の防衛担当の閣僚らが地域の安全保障の課題について議論する、「アジア安全保障会議」が4日、閉幕しました。
会議では、対立を深めるアメリカと中国が、日本を含むアジアを中心とした各国との会談をこなし、南シナ海や台湾情勢をめぐって、それぞれの主張を展開しました。
今回は、アメリカのオースティン国防長官と中国の李尚福国防相との直接対話に関心が集まりましたが、初日の晩さん会で短くことばを交わしただけで、中国側によりますと、会談は実現しなかったということです。

ことし2月にアメリカが中国の気球を撃墜して以降、双方の溝は埋まらない状況が続いていて、今後いかにして対話の再開につなげていくのかが課題となります。

また、会議ではウクライナ情勢も主要な議題として取り上げられ、出席したウクライナのレズニコフ国防相は、日本やアメリカのほかシンガポールなどアジア各国と相次いで会談し、ウクライナの立場を説明して支援を求めましたが、ロシアと関係が深い中国とはあいさつを交わしたのみで、会談は行われませんでした。
今回の「アジア安全保障会議」には、ヨーロッパ各国の閣僚も出席し、安全保障環境が大きく変化しているアジア太平洋地域への関心の高さをうかがわせました。(NHK)

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