ガザで援助物資待つ群衆にイスラエル軍が発砲 67人死亡=保健省
(VOVWORLD) - イスラム組織ハマスの関係者はロイターの取材に対し、「ガザでの死者の増加と飢餓の危機にハマスは憤慨しており、これはカタールで行われている停戦協議にも悪影響を与えかねない」と述べました。
イスラエルの軍用車両、ガザ地区との国境付近に展開(写真:THX/TTXVN) |
パレスチナ自治区ガザ北部で20日、国連の援助トラックを待っていたパレスチナ人の群衆に対してイスラエル軍が発砲し、少なくとも67人が死亡したとガザ保健省が発表しました。一方、イスラエル側は、避難民が密集する地域に対して新たな避難命令を出しました。
保健省によりますと、北部での銃撃により数十人の負傷者も出ているということです。援助を求める人々が殺害される事例は相次いでおり、19日にも36人が死亡しています。また、ガザ南部の別の援助施設の近くでも6人が死亡したとしています。
イスラエル軍は、「差し迫った脅威」を取り除くため、20日にガザ北部で数千人の群衆に向けて威嚇射撃を行ったと説明しました。初期の調査結果からは、報告されている死傷者の数が誇張されている可能性があるとし、「人道援助トラックを意図的に標的にすることはない」と述べています。南部での事件についてはコメントしていません。
国連世界食糧計画(WFP)は、援助物資を積んだトラック25台からなるWFPの車列がガザ地区に入った直後に「飢えた群衆」が殺到し、その後、銃撃を受けたと指摘しています。声明では、「人道支援を求める市民を巻き込むいかなる暴力も、完全に容認できないことを改めて表明する」と強く非難しました。
イスラム組織ハマスの関係者はロイターの取材に対し、「ガザでの死者の増加と飢餓の危機にハマスは憤慨しており、これはカタールで行われている停戦協議にも悪影響を与えかねない」と述べました。
保健当局によりますと、20日のイスラエル軍による銃撃と空爆により、ガザ全体で合わせて90人が死亡したということです。(ロイター)