キリスト生誕地でクリスマスミサ 平和を願い、シリアでも祈り
(VOVWORLD) - イエス・キリストの生誕地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムにある聖カテリナ教会で、24日深夜から25日にかけて恒例のクリスマスミサが行われました。
自治区ガザで戦闘が続く中、訪れた人々は「早く停戦してほしい」と平和を願い祈りをささげました。一方、政権が崩壊したシリアでも多くの信者が教会に集まり、平和への祈りが捧げられました。
聖カテリナ教会では、過去に教会前の広場を飾っていた巨大なクリスマスツリーは、昨年に続き今年も飾られませんでした。観光客の姿もまばらで、訪れたフィリピン人のジョイ・ハングアンさんは「戦争の影響をここでも感じて悲しい。早く停戦して、多くの人にパレスチナを訪れてほしい」と話しました。
また、教会近くで100年以上続く土産物店の店主は、訪れる客がいないため店を早く閉めるしかなかったと語り、「どうすることもできない。ただ耐えるしかない」と肩を落としました。
一方、アサド政権崩壊後、初めてのクリスマスを迎えたシリアの首都ダマスカスでも、教会に多くの信者が集まりました。暫定政府がイスラム教スンニ派主導である一方で、少数派のキリスト教徒も平和を願い祈りを捧げていました。(共同通信)