トランプ氏 治安対策でワシントンに州兵派遣発表 市長は反論
(VOVWORLD) -アメリカのトランプ大統領は、首都ワシントンの治安対策のためとして州兵を派遣すると発表しました。一方、ワシントンの市長は、犯罪は急増していないとトランプ大統領の主張に反論しています。
2025年8月11日、ホワイトハウスで行われた記者会見で発表したアメリカのドナルド・トランプ大統領(写真:THX/TTXVN)
|
トランプ大統領は11日、首都ワシントンでは犯罪が制御不能になっているとして、緊急事態を宣言すると発表しました。
去年、ワシントンの強盗や殺人の発生率は全米の主要都市の中で最も高い水準に達しているなどと主張し、大統領令によって、地元の警察を連邦政府の管轄下に置くと共に、州兵を派遣するよう国防長官に指示したということです。
トランプ大統領は、11日の記者会見で「警察や連邦当局は、800人の州兵で支援されることになり、必要に応じてさらに多くの人員を動員する。ワシントンは急速に浄化されるだろう」と述べました。
これに対して、ワシントンのバウザー市長は「犯罪の急増は経験していない。この2年で暴力犯罪を30年ぶりの低水準にまで下げてきた」と述べて、トランプ大統領に反論しています。
トランプ大統領はことし6月、ロサンゼルスで移民の摘発をめぐって起きた暴動や略奪に対処するためとして州兵や海兵隊を派遣していて、地元の知事や市長の反発を招いています。
ロサンゼルスもワシントンも市長は民主党選出であることから、トランプ大統領の措置は、政治的な意味合いがあるとの見方も出ています。
(NHK)