アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスの貨物港（写真：THX/TTXVN）

トランプ大統領は自身のソーシャルメディアに投稿した書簡で、カナダのカーニー首相に対し、関税は8月1日に発効すると通告し、報復措置を取ればさらに引き上げる可能性があるとけん制しました。

今回の関税は、現行の25％からの引き上げとなります。アメリカと新たな貿易協定で合意を目指していたカーニー首相にとっては打撃となる可能性があります。

政権当局者によりますと、「アメリカ・メキシコ・カナダ協定（USMCA）」の対象品目に対する除外措置は引き続き維持される見通しであり、エネルギーや肥料に対する10％の関税についても変更はない見込みですが、トランプ大統領は最終決定を下していないということです。

また、トランプ大統領は書簡の中で、カナダからの合成麻薬フェンタニルの流入や、同国の関税・非関税貿易障壁がアメリカの酪農家などに悪影響を与えていると訴えました。貿易交渉の進め方については具体的に触れていませんが、「関税は貴国との関係次第で上方にも下方にも修正される可能性がある」と述べています。

カナダ首相府からは、現時点でコメントは得られていません。

トランプ大統領はここ数日、相次いで関税措置を発表しており、銅に対して50％の関税を課すとしたほか、同盟国の日本や韓国を含む多くの国に新たな関税を通知する書簡を送付しています。

10日に放映されたNBCニュースとのインタビューでは、まだ書簡を受け取っていない貿易相手国も、今後一律関税に直面する可能性があるとし、「全ての国が書簡を受け取る必要はない。それは分かっているはずだ。われわれは関税を設定しているだけだ」と述べました。さらに、「20％であろうと15％であろうと、残りの全ての国が支払うことになる。今から決める」と語りました。（ロイター）