トランプ氏、貿易戦争での中国の損失を強調 政権幹部は長期化警告
(VOVWORLD) -ドナルド・トランプ大統領は6日、ツイッターに「中国は関税を食らっている」と投稿し、長引く米中貿易戦争による損失は、中国側に直接影響を及ぼしていると主張しました。
一方、政権の経済政策の司令塔であるラリー・クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、両国間の争いは長い年月に及びかねないと警告しています。
米中の通商協議は滞っているが、両国当局によりますと、9月末の準備会合を経て、双方の交渉トップが10月初めに米ワシントンで協議を再開する予定です。
トランプ大統領はツイッターで、関税の引き上げによって、米政府は自国輸入業者にコストを転嫁することなく、中国から多額の収入を得られるとの従来の主張を繰り返しました。さらに同大統領は「中国は過去数十年で最悪の1年を過ごしている。交渉が行われる。全員にとって良いことだ!」と続けました。
しかしクドロー委員長は、貿易戦争は1980年代のロナルド・レーガン政権下での冷戦に似た長期的な争いになりかねないと警告。記者団に対し、「高いリスクがあるため、正しくやらなければならない。10年かかるなら、そうしよう」と述べました。
さらに同委員長は、「すべてではないが、私は冷戦の多くを体験した。冷戦では、旧ソビエト連邦との間で望んだ決着をつけるのに、何十年もかかっただろう」と続けました。
トランプ大統領はこれまで、中国政府はアメリカからの関税と国内経済の減速により、取引に応じざるを得なくなると繰り返し主張してきました。しかし米経済でも、貿易戦争が重荷となり始めていることを示す動きが出ています。