プーチン氏、対ウクライナ姿勢変えず 米制裁期限が迫る中
(VOVWORLD) - アメリカのトランプ大統領は、ロシアが早期停戦に応じようとしないことに対して失望や苛立ちを示しており、8日までに合意に至らなければ新たな制裁措置を講じる考えを明らかにしています。
ロシアのプーチン大統領(写真:TASS) |
ロシアのプーチン大統領は1日、ウクライナとの和平交渉を望む姿勢を示す一方で、紛争はロシアに有利に進展していると主張し、早期の停戦合意にはこだわらない姿勢を崩していないことを示唆しました。アメリカのトランプ政権がロシアに対して新たな制裁を科すとする期限が迫る中での発言です。
プーチン大統領は、ロシア北西部カレリア共和国のラドカ湖でベラルーシのルカシェンコ大統領と会談したあと、並んで記者団の取材に応じました。アメリカ政権が設定した制裁の期限については直接言及しませんでしたが、「失望はすべて過大な期待から生じる」と述べたうえで、「平和的に問題に取り組むには詳細な協議が必要であり、公の場ではなく、交渉プロセスの中で冷静に行うべきだ」と強調しました。
これまでにウクライナとの間で行われた3回の和平交渉では一定の成果があったとして、交渉の継続に期待を示しました。ただし、ウクライナ側が即時停戦を求めているのに対し、ロシア側は「最終的で持続可能な解決」を目指す立場を取り、両者の主張には隔たりがあります。
プーチン大統領はまた、ロシアがウクライナとの紛争で攻勢にあると主張し、7月31日にロシア国防省が発表した要衝チャシフヤールの制圧について言及しました。一方で、ウクライナ側はこの発表を否定しています。
ウクライナ政府は、ロシアの交渉団には重要な決定を下す権限がないと批判しています。ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、X(旧ツイッター)への投稿で、プーチン大統領との直接会談をあらためて呼びかけました。これに対しロシア側は、交渉団が合意した内容を承認する場合に限り、首脳会談を開くとしています。
アメリカのトランプ大統領は、ロシアが早期停戦に応じようとしないことに対して失望や苛立ちを示しており、8日までに合意に至らなければ新たな制裁措置を講じる考えを明らかにしています。(ロイター)