中印 国境地帯の係争地の一部で部隊撤収 関係改善進むか
(VOVWORLD) -国境問題をめぐって対立してきた中国とインドの両国軍が係争地の一部で部隊の撤収を完了させたとインドメディアが伝えました。両国の間で先週、首脳会談が5年ぶりに実現していて、今後、本格的に関係改善が進むのかどうかが焦点です。
中国とインドは、国境地帯の係争地をめぐって緊張関係が続いてきましたが、先週、国境地帯での軍のパトロールに関する取り決めで合意しました。
さらに23日、ロシアで中国の習近平国家主席とインドのモディ首相が5年ぶりに正式な首脳会談を行い、係争地の問題を解決する方策を模索することで一致しました。
こうした中、インドメディアは30日、インド軍関係者の話として中国とインドの両国軍が係争地の一部で部隊の撤収を完了させたと伝えました。
中国外務省は30日の記者会見で、撤収完了までは言及しませんでしたが、「中印双方は、国境に関する問題について、解決策に合意しており、現在、両国の前線部隊がそれを実施するための作業を進めている」と述べています。
国境地帯では、2020年に両国の軍どうしが衝突し、死傷者も出て関係も冷え込んでいましたが、双方が関係改善に向けて動き出したとみられ、今後、本格的に進むのかどうかが焦点です。(NHK)