中国、「新型コロナ発生源は米国」と改めて主張 米国の主張に反発

(VOVWORLD) - 中国当局は4月30日に発表した新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)への対応に関する白書の中で、新型コロナウイルスの発生源がアメリカにある可能性があるとの主張を改めて示しました。
中国、「新型コロナ発生源は米国」と改めて主張 米国の主張に反発 - ảnh 12024年3月15日、アメリカ・ワシントンで行われたポストコロナへの理解促進を呼びかけるデモでスピーチを行う参加者(写真:ロイター)

白書には、「新型コロナのアメリカでの発生は公式発表された時期より早く、また中国での流行よりも早かった可能性があることを示唆する十分な証拠がある」と記されており、中国側が主張を強めていることがうかがえます。

これは、アメリカのトランプ前政権が4月18日にウェブサイトを開設し、新型コロナが中国の研究所から漏えいしたと非難したことへの対抗措置とみられます。そのウェブサイトでは、バイデン前大統領や、新型コロナ対策を主導したファウチ博士、さらには世界保健機関(WHO)の対応についても批判が展開されていました。

中国政府は国営の新華社を通じて公表した白書の中で、アメリカが新型コロナの発生源問題を「政治的に利用している」と非難しています。あわせて、アメリカ中西部ミズーリ州で中国に対し240億ドル(約3兆7000億円)の損害賠償を命じた判決を例に挙げ、「保護用の医療器具を隠匿し、感染を隠蔽した」とする訴訟の影響に言及しました。

さらに中国側は、「新型コロナに関する関連情報はWHOや国際社会とタイムリーに共有しており、WHOと中国の共同調査によって研究所から漏えいした可能性は『極めて低い』と結論づけられた」と強調しました。

白書では、アメリカに対して「聞こえないふりをし、口をつぐんでいる」ことをやめ、国際社会の正当な懸念に応えるべきだとする強い言い回しも見られます。

また、新華社によりますと、中国国家衛生健康委員会(NHC)の関係者は、「発生源を探る調査の次の段階ではアメリカに焦点を当てるべきだ」と主張したということです。

一方、アメリカ中央情報局(CIA)はことし1月、新型コロナについて「自然発生よりも、中国の研究所で発生した可能性の方が高い」との見方を発表しており、米中双方の主張には依然として大きな隔たりがあります。(ロイター)

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