米政府機関の一部閉鎖始まる、党派対立でつなぎ予算不成立 長期化も
(VOVWORLD) - アメリカでは1日、政府機関の一部閉鎖が始まりました。議会とホワイトハウスがつなぎ予算案で合意できなかったことを受けたものです。
政府閉鎖は1981年以降で15回目となります。これにより9月の雇用統計の発表が停止され、航空便に遅延が生じるほか、連邦政府職員およそ75万人が一時帰休となり、1日当たり4億ドルの損失が発生すると警告されています。
トランプ大統領は9月30日、民主党に対し、政府閉鎖によってさらなる職員削減やプログラムの停止など「不可逆的な」措置に道が開かれる可能性があると警告しました。
専門家の間では、今回の政府閉鎖が過去の事例よりも長期化する可能性があるとの見方が出ています。アメリカ史上最長の政府閉鎖は、2018年12月から2019年1月にかけて第1次トランプ政権下で起きた35日間で、この時は国境警備を巡る対立が原因でした。
シカゴ大学のロバート・ペイプ政治学教授は、保守系活動家チャーリー・カーク氏の射殺を受けた政治の二極化や、与野党双方の強硬派の勢力拡大によって、政府機関再開に向けた指導部の合意がより困難になる可能性があると指摘しました。そのうえで「政治のルールは根本的に変化しており、どこに行き着くのかはっきりとは分からない」と述べました。(ロイター)