(VOVWORLD) - ベトナム中部・ビントゥアン省ファンティエット市にあるムイネービーチは、ベトナムのハワイと言われ、国際的な海岸エコツアーの観光地として知られています。
ホアイ こんにちは、ホアイです。
ソン こんにちは、ソンです。よいよい2か月後、ベトナムの旧正月テトですね。ホアイさんは何か予定がありますか。
ホアイ そうですね。ハノイの冬の寒さを避けるため、南の方へに行って海水浴なんかいいなぁと思います。
ソン いいですね。近年、一週間ぐらいのテト休みを利用して旅行する人が増えつつありますからね。
ホアイ 特に、ハノイをはじめ、北部の人たちはテトの寒さを避ける方法の一つとして、一年中暑い中南部とか南部へ海水浴に行くようになっていますね。
ソン ええ、そうなんです。3000キロ以上の海岸線を持つ細長いベトナムには美しいビーチがたくさんあり、国内の人々はもちろん、多くの外国人観光客が訪れています。中でも、ベトナム中部・ビントゥアン省ファンティエット市にあるムイネービーチは、ベトナムのハワイと言われ、国際的な海岸エコツアーの観光地として知られていますよ。では、今日のハノイ便りは、ムイネービーチについてお伝えしましょうか。
ムイネービーチ |
ホアイ はい。ホーチミン市から北へ約200キロ離れたビントゥアン省の省都ファンティエットは、魚から作られるベトナム独自の醤油ヌックマムの産地としてよく知られていますが、近年は観光地として有名になっています。中でも、ファンティエットから東北に約20キロ離れたムイネービーチは、行楽や避暑地として、大変理想的ですね。
ソン そうですね。長さ25キロのこのビーチは、手付かずの美しい自然の残る観光地で、エコツアーにも最適です。降り注ぐ陽光、そして、頬をなでる海風、美しい砂浜、穏やかによせる波など、海を愛する人々だけでなく、訪れる人すべてが穏やかな自然に包み込まれます。
ホアイ 特に、緩やかな丘に立ち並ぶヤシの木々の緑と波のような曲線を描いて続く砂丘の黄色のとりあわせは、ムイネービーチ独特の風景で、観光客の心を和ませています。そして、季節によってもそれぞれの美しさがありますよね。
ソン はい。5月から10月にかけて、強い南西の風が吹きはじめると、砂を運びますので、砂丘は様々な形に変化します。ですから、ムイネーは訪れるたびに、印象が違う、と言われていますよ。そして、雨季には、砂は雨にうたれ、波のようなラインを形成していきます。これをモノクロ写真で取ると、まるで水墨画のようにも見えますね。
ホアイ そのようですね。ムイネービーチで、観光客は、海水浴はもちろん、砂丘の頂上からのすべりおりる、いわゆる「砂漠スキー」を楽しむことができます。楽しそうですね。
砂漠スキー |
ソン 楽しいでしょうね。こうした自然条件に恵まれたムイネービーチは、レジャーや海水浴にはまさにうってつけでしょうね。ところで、ムイネーで本格的な観光開発が始まったのはわずか十数年前のことだそうです。ここのリゾート、ホテルはいつも国内外の観光客で一杯という状態です。観光客の一人、チャントゥチャンさんは次のように語りました。
(テープ)
「いろいろなビーチに行きましたが、ムイネーは一番美しいビーチの一つだと思います。美しく澄んだ海、黄色く輝く砂丘、新鮮な空気などを満喫し、ゆったりとした時間を過ごし、リラックスすることができました。」
ソン ムイネービーチは、観光客だけでなく、写真家にとっても非常に魅力的な撮影スポットとなっています。何人かの写真家はここの砂丘でとった写真で名を知られるようになりましたね。
ホアイ そうですね。ソンさんはムイネ―へいったことがありますね。
ソン 行きましたよ。私は写真家ではありませんが、3年前にムイネーに行った時、写真をたくさん撮りました。自分では、気に入っていますよ。又、行きたいと思います。ムイネーが観光客を引き付けているのは、こうした風景だけでなく、地元の人々の生活ぶりもありますよ。ムイネーの人々は何世紀にもわたり、漁業に携わって暮らしてきました。高級リゾートホテルがどんどん建てられていても、2万人あまりの住民は、質素でこじんまりした家で暮らしています。
ホアイ 彼らは毎朝、連れだって海に出て網を引き、あるいは漁に出かけます。日中は、ヤシの木陰で昼寝をし、ゆったりとした時間を過ごしています。
ソン ここでは、小さい丸い籠舟に乗った人がバランスを取りながら、上手に両手で白い糸をたぐって魚をとっているという風景がよく見られます。厳しい生活だと考える人もいますが、彼らの暮らしぶりに触れると、美しい自然と調和して生きる人のすばらしさが感じられますね。
ムイネーの漁村 |
ホアイ 地元の人々の生活ぶりについて、ムイネーに行ったことがあるロシア人のグリゴリさんは次のような感想を話しています。
(テープ)
「漁村は、私が泊まったリゾートのそばにひっそりとありました。漁村へ行って地元の人々の生活をみてきましたが、ここの美しい生活を体験しました。それは自然の中で暮らしている人々の地味な生活ぶりです。まだまだ足りない部分がありますが、都市部の騒音な生活を離れて地味な生活を送ることができる地です。これはこの地のこの数百年の生活で、そのままにしてほしいと思います。」
ホアイ こうした生活ぶりは観光客に単なる旅を超えたものを感じさせますね。
ソン そうですね。そして、豊かな自然に恵まれたムイネービーチの近くでは、8世紀に建てられたチャム族の塔や有名なロマン派詩人ハンマックトゥの作品につながるオンホアン閣などを見ることができますよ。
ホアイ はい、そうですね。ムイネービーチを訪れる観光客が増えるにつれ、新しいリゾートホテルがどんどん建てられていますが、すべてのホテルが自然にやさしい宿泊施設ですので、観光客は、心地よい設備とともに、手付かずの美しい自然を楽しむことができることでしょう。
ソン それが続くといいですね。リスナーの皆さん、ベトナムを訪れることがありましたら、是非中部のビントゥアン省ファンティエット市にあるムイネービーチへお出かけ下さい。静かで穏やかな環境、人情厚い人々などに出会えるでしょう。ではおしまいに、一曲をお送りしましょう。
(曲)
「 」をお送りしました。今日のハノイ便りは、ベトナムのハワイと呼ばれるムイネービーチについてお伝えしました。それでは、今日はこのへんで。