ハノイを題材にした作家たち

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ハノイを題材にした文学作品はいくつあるかを数えきれないでしょう。今月初め、ハノイで開催された書籍祭りに出品されたハノイにまつわる本は数百冊にのぼりました。これはハノイに対する作家や詩人らの気持ちを示されています。

ハノイは多くの史跡や文化施設、独特な建築物を誇る一方、民族文化の一翼を担っている昔話・神話などがたくさんあります。詩人ブ・クアン・フオンさんにとってハノイは強い感情を与える土地であり、詩作の原動力となっています。フオンさんは「ハノイ・10世紀のロマンチックな詩」というタイトルの詩集に盛り込まれた「家の談話」の詩についてふれ、次のように語りました。

(テープ)

「抗仏戦争の頃、市内と畑が隣接する地域にある家々をテーマにしました。そこでは疎開する市民の見送り風景や戦闘用の設備の準備が行われました。メイン・キャラクターを人格化しました。この家は賑やかな町と静かな農村が隣接していて、今、この詩はハノイに関する思い出の1つとなっています。ハノイは私の詩のテーマです。どんな詩もハノイにまつわるものです。」

一方、画家で、作家のド・フアンさんは「生涯でただ1冊の本を執筆した。これはハノイにちなんだものだ」と明らかにしました。文学評論家グエン・ホアイ・ナムさんは次のように話しました。

(テープ)

「彼はハノイだけを書きました。しかし、拡大されたハノイではありません。これは行政的問題です。ド・フアンさんは昔のハノイ、自分が体験した国家丸抱え時代のハノイについて書きました。1950年~1960年代の人々はド・フアンさんと記憶を分かち合うことができます。彼は資料ではなく、記憶を基に執筆したのです。ですから、彼の作品は大きな反響を呼びました。」

ド・フアンさんは「雪がないハノイ」や「ニコニコしているおじいちゃん」などハノイにまつわる13の作品を執筆しました。それぞれの物語にはハノイという言葉は見当たりませんが、読者はこの都市を実感することができます。フアンさんの話をお聞きください。

(テープ)

「ハノイにつながらない作品は1つも書きません。この土地で生まれ育って、もう60年経ちました。目にしたことや体験したことはよく覚えています。ハノイは大きく生まれ変わったことが実感できました。ハノイは現代化されつつありますが、千年の歴史を誇る首都としての文化や住民の人柄は保たれるよう望んでいます。」

また、ハノイは故郷から離れている人々にとって懐かしい記憶となっています。ドイツ在留ベトナム人のレ・ミン・ハさんはハノイを題材にして24の短編物語を書きました。ハさんは次のように語っています。

(テープ)

「いろんな所に行って、いろんなことを書きましたが、ハノイについて書きたいと思っています。私が触れたハノイは今日と違って、こんなに騒々しくなくて、過密ではありません。それぞれの通りを歩きながら木々の匂いを味わえる時間を懐かしく思います。」

ハノイに対する作者の愛情から書かれた作品は数多くありますが、それぞれは読者の心を動かせた上で、ハノイへの人々の理解を深めてきました。昔と今日のハノイの文化は緊密に絡み合って、未来に向かって歩んでいます。

 

 

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