オランダのスパイケニッセ市で、ベトナム産ライチをPRするイベント＝VOV

既にお伝えしましたように、先ごろ、ベトナムライチはオランダに生ライチを初めて輸出しましたが、これは、ライチをはじめベトナム産農産物の大きな潜在力を示すものと評されています。こうした中、ベトナムは自国の特産品の輸出を促進するため、取り組んでいく方針です。

オランダ市場では、北部ハイズオン省タインハ県で栽培された生ライチが1キロ当たりの価格が18ユーロにのぼっています。また、バクザン省ルックガン県のライチもオランダの消費者から好評を得ています。これに関し、在オランダベトナム大使館のボ・ティ・ゴック・ジェップ貿易参事官は次のように話しています。

（テープ）

「これは喜ばしいことですね。というのは、ヨーロッパ―に生ライチを輸出するのは今回が初めてだからです。これはベトナム企業に新しい市場を切り開く重要な節目となります。ベトナム企業はヨーロッパに持続的に進出するように取り組んでいく必要

があります。」

北部ハイズオン省タインハ県で栽培されるライチ＝vnexpress.net

実際、オランダへのベトナム産生ライチの進出プロセスは多くの困難がありました。両国の輸出入業者はそれらの困難を乗り越えるために全力をあげて取り組まなければなりませんでした。その中で、最も大きな問題は、製品の質や、安全性、原産地証明、生産工程などに関わる厳しい基準と規定です。これに関し、商工省所属貿易振興局のブ・バ・フ局長は次のように語りました。

（テープ）

「今後、ブランドをPRする活動や、輸出用農産物の質的向上に力を入れていく必要があります。また、輸出品を増やすことも重要です。これらを目指し、商工省は関連各省庁・機関・企業との連携を強化していきます。当面、原産地証明は優先課題となります。」

このように語ったフ局長によりますと、現在、各企業は輸出取引における決済などの面でも、多くの困難に直面していますが、今後、商工省は問題解決のために企業を支援してゆくということです。

新型コロナウイルス感染症の状況が複雑に推移している中で、商工省は外国駐在商務部を通じて、オンライン方式で、貿易振興や、ベトナムの特産品の紹介とそのブランドのPR、ベトナム企業と外国企業とのビジネスマッチングなどを促進する計画です。これらの措置や、輸出業者と生産業者の努力などにより、ベトナム農産物が新しい市場に進出すようになることが期待されています。