写真:hanoimoi.com.vn
かつてのベトナムは石油開発に際し、とれたガスを使用せず捨てていましたが、現在、ガス開発でよく知られる世界屈指の国へと成長しました。ガス部門は貿易、工業、交通運輸分野など、国内需要に応えられるようになりました。
過去50年間、ベトナム石油ガスグループ ペトロベトナムは絶え間なく発展し、国の経済発展で牽引役としての役割を果たしています。その中で、ガス産業は石油ガス部門の発展に大きく貢献をしてきました。石油ガス部門の収益は50億ベトナムドン(約2億3800億円)を突破し、GDP=国内総生産の23%にあたり、また、国家予算への貢献度は30%となっています。その中で、ガス産業は石油ガスグループの収益の10%、GDPの2,5%を貢献しています。こうした成果を収めるには、この半世紀以上、石油ガス部門、中でもガス産業は様々な困難を乗り越えて、現在の経済グループへの発展に力を尽くしてきました。1975年、北部タイビン省、ティエンハイ県、ドンコ村の油田61号でガスが初めて採掘されました。当時ガス採掘にあたっていたソンホン石油ガス企業の前身であるティエンハイガス企業のハ・バン・トゥアン社長は次のように語っています。
(テープ) Tuan
「ティエンハイ県は石油ガス部門のクレードルと見なされています。20世紀の70年代にタイビン省で石油ガス探査試掘が活発に行われていました。1975年に油田61号でガスが初めて採掘されました。また、1981年にティエンハイ発電所のタービンに初めて使われました。」
20世紀の80年から90年代の初頭、陸での石油ガス探査試掘が進められる一方、沖合いでも多くの油田が発見されました。しかし、開発当初、とれたガスは捨てられていました。ベトナム石油ガスグループの前身である石油ガス総局は浪費を防ぐため1990年9月20日、ガス企業を設立し、ガス産業を正式に誕生させました。ガスが沖合いから陸に運ばれ、工業発展に使われていることは石油ガス部門の発展の突破口となりました。ベトナム石油ガスグループ メンバー評議会のフン・ディン・トゥク会長は次のように述べています。
(テープ) Thuc
「1993年にバクホー沖で石油が初めて開発されたことは飛躍的な前進をし、ベトナムは石油が採れない国から石油産出・輸出国へと成長しました。また、1995年にガス産業の発展に踏み切っていらい、ガス開発・輸送を進めています。さらに、ガスによる発電や肥料生産、ガスの液化なども行っています。そして、2009年末から2010年初めにズンクァト精油工場が建設され、製油ができるようになりました。」
誕生から23年を経て、ガス産業のインフラ設備は充実し、収集から輸送、加工、備蓄、配分までにわたっています。ガスが初めて陸に運ばれた1995年以来、ガス産業はおよそ800億立方メートルのガスをバーリア、フーミ、ニョンチャック、ヒエップフォック、カーマウなどの発電所に供給しています。ガス産業は経済発展に大きく貢献しているだけでなく、国家エネルギー安全保障の確保にも寄与しているとみられています。