ベトナム最古の寺・ザウ寺

ハノイから30キロ離れた北部バクニン(Bac Ninh)省、トァンタイン(Thuan Thanh)県、タインクォン(Thanh Khuong)村にはベトナム最古の寺があります。

ベトナム最古の寺・ザウ寺 - ảnh 1

そのお寺は「ザオ」(Dau)と呼ばれています。ベトナム歴史の資料によりますと、ザウ寺は187年から226年にかけて建てられ、ベトナム仏教発祥地と言われています。ベトナム遺産評議会のチャン・ラム・ビェン(Tran Lam Bien)教授はザウ寺の歴史はベトナム民族歴史の重要な分岐点であると明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「昔のベトナムの人々は山の森から平野へと向かって、開発してゆきました。地理的に見るとザウ寺がある所は北部デルタの低い土地と高い土地の間にあります。「雲、雨、雷、稲妻(いなずま)」という要素は昔のベトナムの人々にとって神聖なものです。北部デルタ地域の村々では豊作を祈る「雨乞い」行事があります。それから、北部デルタ地域にはザウ寺を中心した多くの寺院や神社が広がってゆきました」

チャン・ラム・ビェン教授はこのように語りました。

ベトナム最古の寺・ザウ寺 - ảnh 2

 

ザウ寺は17世紀に改修されました。長方形の敷地にあるこの寺には「前堂」、「右の長廊(ちょうろう)」「左の長廊」「仏殿」「後堂」と呼ばれる殿堂があり、その中に「和風」という塔が目をひきます。 塔は九層からなり、高さは約17メートル、全て石レンガによって組まれています。寺の真ん中に「ダウ」という女神(めがみ)像が置かれ、その像の高さは2メートルで銅でできています。バクニン省の歴史学者であるコク・ハイ(Quoc Hai)さんは次のように語っています。

(テープ)

「地元の人々の言い伝えによりますと、「マンヌォン」(Man Nuong)という仏様と思われる仏母様が桑の木の中から、4人の女神を生みました。それらの女神は「雲、雨、雷、稲妻(いなずま)」自然の無限大を表しています。この寺には「ザウ」という女神を祀る神殿があります」

コクハイさんの話でした。

封建時代の代々の王様は「雨乞い」行事を行うため、この寺に足を運びました。先ほどのラムビエン教授は次のように語っています。

(テープ)

「原始時代から「仏母を祀る」という伝統がベトナム人の心に浸透しています。ですからザウ寺にも民族の仏母様を祭祀する神殿があります」

ラムビエン教授このように語りました。

ザウ寺はベトナム歴史の流れと共に歩んできました。1962年、ザウ寺は国家レベルの文化遺跡として公式に認定されました。

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