農産物の価値の向上を目指して

 農産物の価値の向上を目指して  - ảnh 1



世界経済への参入が進められている背景の中でも農業生産は経済発展の支えであり続けています。それでもなおかつ農産物の生産効率や質を向上させ、価格を抑えるためには、どうすればよいかが差し迫った課題となっています。これはまた、南部メコンデルタ各省の科学者、企業経営者、農民が追及している目標でもあります。

アンザン省、トアイソン県、ボンテ村の農民グエン・ミン・ヒエウさんは大規模な田んぼづくりモデルに参加した際、企業と契約を結び、安定的な稲の出荷が図られるようになりました。ヒエウさんによりますと、農産物消費契約の締結により、米の販売に悩んだ農民らの心配が軽減されました。現在、農民たちは稲をはじめ、農産物に商標を付け、輸出基準を満たすよう、あらゆる手を尽くしています。ヒエウさんの話です。

(テープ)

「今年から向こう数年、自分が作った稲の売れ行きがよくなるよう望んでいます。また、ベトナム産のお米の質や価値が世界の友人にも評価されるよう頑張りたいと思います。」

メコンデルタの稲研究院元副院長のズオン・バン・チン准教授によりますと、昨年、農業部門は多くの試練と困難に直面していました。農産物の輸出市場と価格の面で多大な不調を見せました。また、いくつかの輸出品は顧客の要求に応えられませんでした。一方で、お米をはじめ、輸出農産物への商標付けは容易ではありません。チン准教授は「大規模な田んぼづくりを通じて、生産と消費を連携させ、進めていく必要がある」との見解を示し、次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムの科学者らは複数の研究を行い、望ましい成果を収めました。現段階で、各企業は国内、ひいては外国で売れ行きがよく、高い収益をあげる製品を扱い、大勢の農民の参加を得るため、頭を絞らなければなりません。つまり、企業と農民は連携して高品質の製品を大量生産する必要があります。そうして初めてベトナム農業を好転させることができるのです。」

農民、科学者、企業経営者はいずれも稲・米の生産を発展させる決意を表明しました。アンザン植物保護株式会社が前身となったロックチョイ グループは8カ国の企業と連携してアンザン省の大規模な田んぼにSRP=持続可能な稲プラットフォームを初めて導入しました。「持続可能な稲プラットフォーム(SRP)」はより持続可能な稲作のための、世界初となる稲の栽培基準を発表し、生産性、食品安全性、生物多様性等に関する46項目の条件と、持続可能性を計測し進捗状況を監視できる指標が示されています。これにより、稲作による環境負荷を軽減し、食品の安全性と品質に対する消費者のニーズを満たすことで、稲作を地域社会にも地球環境にも有益なものにし、ベトナムの稲栽培に大きなチャンスをもたらしていくとしています。ロックチョイ グループのフイン・バン・トン社長は次のように話しました。

(テープ)

「農民たちは経験に富んでいて、生産条件が整えられ、科学技術が発展したので、潜在力を十分持っていると思います。また、私たちが開発した新品種の稲は世界最良のトップ3に入っています。これにより、私たちは自信を持って、グローバルな生産ラインに参加できた上で、ベトナム産のお米が高品質なものであることを国際社会にピーアールすることもできます。」

アンザン省は農業生産で強みを持つ地方です。同省党委員会のボ・ティ・アイン・スアン委員長は今後、農業生産の再構築を行うとともに代表的な生産モデルを繰り広げ、生産への先進的な科学技術の適用、農業生産に従事する企業の発展、農産物の保管、加工とその価値の向上に力を入れる方針を明らかにしました。スアン委員長は次のように語りました。

(テープ)

「今後、当委員会は打ち出した方策を断固として実施する決意です。その中で農産物の価値の向上に向けての農業生産の再構築、農民の収入と役割の向上に取り組み、参入の要求に応えられるよう力を尽くします。」

世界経済への参入が進められているベトナムは現在、農業は重要な役割を果たしています。こうした事情を踏まえ、メコンデルタ各省は農業生産の再構築を生産効率、及び競争力の向上と連携させ進める際、成長モデルの刷新は重視されています。

 

 

 

ご感想

他の情報