ベトナムの新農村作り過程において、文化は重要な役割を果たしています。新農村というモデルを実現するためには、農村部の経済力と農民の文化生活を向上させる必要があります。
フンイエン省は首都ハノイに隣接する北部地方です。同省バンザン県メーソ村にメーソ、フーディ、ニャンタップ、フチャック、ホァンタク、ドンクエといった6つの集落がありますが、その中でも、メーソ村は新農村作り運動のモデルとなっています。農地面積は388ヘクタール程度ですが村の農民の大多数は果樹栽培に従事しています。近年、メーソ村の多くの農民は盆栽の手入れ方法を学んでいます。これにより、1ヘクタール当たりの収入は5千万から1億ドン(約50万円)にのぼっています。その他、建設、木工、農産物加工などの様々な専門職のコースも生まれました。
これにより、住民の生活が著しく改善されています。これまでに、メーソ村は農村作り指導委員会の出した19の目標の中で16の目標を達成しています。メーソ村党委員会のチャンバンビン副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「新農村作り運動が始まった直後、我々は村のインフラ整備と文化的生活作りを両立させました。村の祖国戦線は居住地での文化的生活作り運動を提唱し、復員軍人協会は社会悪防止運動を呼びかけ、農民協会は農民が豊かになるという運動を発動し、婦人協会は環境保護というスローガンを掲げました。これらの運動は新農村作りに積極的に寄与しています」
こうした成果を収めるため、メーソ村の行政当局は道路建設に協力するだけでなく住民に対し、自分の土地を提供するよう呼びかけました。特に、ホァンチャク村落の住民は道路建設のために10億ドンを集めました。整備された道路建設、各家庭での新文化作りという様々な運動が活発に行われました。ホァンチャック村落に住むグェンコンビンさんは次のように語りました。
(テープ)
「我が村落では、全ての運動が効果的に行われました。村の基金を使用することも公開され、発表されました。地方行政当局は住民の信用を得ています。」
現在、メーソ村には運動場、文化会館、娯楽施設があります。村の住民一人一人が新農村作り運動に積極的に参加しており、郷土の明るい将来へと信念を抱いています。