春雨村

(VOVWORLD) -先週、ハノイ郊外にあるクーダ村をご紹介しました。フランス風の建築様式を持つ家が残っている村としても有名ですが、ベトナム北部での春雨生産地としても知られています。今週は春雨村としてのクーダ村をお伝えします。
春雨村  - ảnh 1 クーダ村

ベトナム人にとって春雨は、おなじみの食材です。クーダ村の春雨生産は数百年前から始まったそうです。村のお年寄りの話です。

(テープ)

「クーダ村の春雨は、食用カンナの根っこにある澱粉を使います。栽培地として最適と言われている北部のバックカン省やライチャウ省、ソンラ省などのものを使っています。消費者の好みもあるので、春雨の色は白と茶色を作ります。茶色のものは、水あめを入れて色を付けているんです。」

春雨村  - ảnh 2

腰が強く、煮崩れしにくい春雨を作るため、それぞれの製造過程は丁寧に行われます。

春雨村  - ảnh 3

まず、食用カンナの根っこから採った澱粉に熱湯を加えて糊状にします。さらに澱粉とお湯を加えながら練り上げて、シート状に延ばします。それを天日干しにして水分を切ります。その後、シート状の生地を1ミリほどの厚さの細長い麺状に切って、さらに天日干しします。出来上がったものは保存状態が良ければ、半年ほどもつそうです。

春雨村  - ảnh 4

クーダ村の春雨をよく食べているというハノイ市民の話です。

(テープ)

「春雨はクーダ村の特産品です。腰が強くて、ちょっと煮すぎても、崩れにくいという特徴があります。だから、うちからこの村まではちょっと遠いんですが、年に数回は買いに来るんです。」

クーダ村にある春雨の生産工場は、一日に平均でおよそ15トンの春雨を出荷しています。旧正月のテト前には、それが一日20トンから25トンにのぼるということです。長年、春雨生産に携わる村のお年寄りの話です。

(テープ)

「昔は春雨作りは手作業だったので、生産量は一日に100キロほどでした。今は全部の工程が機械化されています。そのお陰で、うちでは、一日に1.5トンから2トン生産しています。出荷先は、主にハノイや北部と南部、外国にも出しています。」

クーダ村の人達は、村の伝統職業を代々、受け継いできました。村の春雨は有名品となり、そこに住む人の安定した生活を支えています。

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