漁具を編む村

(VOVWORLD) -北部フンイエン省ティエンル県トウシー(ThuSy)村は、漁具の一つである筌を編む村として知られています。村のこの伝統的職業は200年ほど前から始まったそうです。細く割った竹を編んで筒形の筌は北部平野部の各省で魚を捕る漁具としてよく使われてきました。
漁具を編む村 - ảnh 1

現在、トウシー村の筌は、北部各省に出荷される他、幾つかの国にも輸出されるようになっています。トウシー村では、約500人が筌作りに携わっています。村人の話です。

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「村の神社は、筌編みの元祖を祀っています。現在、私たちは、魚を捕る筌だけでなく、エビを捕る漁具も編んでいますよ。」

漁具を編む村 - ảnh 2

筌を編む職人高齢者の話によりますと、以前、農閑期になると、全ての農家が、一日中、筌編みをしました。当時、村では、竹の割れる音で賑やかでした。また、どの家庭の軒先にも、竹ひごや筌などが沢山並んでました。また、農繁期には、職人は農作業を終え帰ってから、筌編みをします。筌編みは手先の器用さを求めますが、トウシー村の誰もが、筌を編むことが出来るようです。職人の話です。

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「村人なら誰でも筌編みが出来ますよ。小さい子供からお年寄りまで、皆上手に編んでいますね。私は5歳から、筌編みを習い始めました。」

筌の材料はもちろん竹ですが、竹ひごの大きさが違います。竹割りは主に手作業で行われます。また、丈夫な製品を造る為には編み方は職人の手先の器用さだけでなく、勤勉さが求められます。職人は、筌を編む途中で、全体のバランスや形をよく見ながら、膨らみの大きさを調整します。そして、製品の丈夫さを高める為に、筌を編んだ後に、煙でいぶして燻製処理をします。もう一人の職人の話です。

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「基準を満たした筌は編み目が美しく、燻煙により濃い茶色が付いていなければなりません。そのために、竹ひごは石灰の水に付けて、天日で乾燥される必要があります。筌は稲藁のみにより3回も重ね、燻製されてから、濃い茶色になります。燻し方も難しいですよ。お婆さんたちの方が、上手に燻しますね。」

トウシー村は、運河や河川が多い北部各省に、年間約65万個の筌を出荷していま

す。筌の生産と販売のお陰で、村人の生活は安定しています。先ほどの職人の話です。

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「昔の職人は、夜なべをして筌を編み、早朝に、市場へ売りに行きました。僕もそうでした。現在でも、筌編みのお陰で、安定した生活を送っています。」

漁具を編む村 - ảnh 3

社会が発展するにつれて、漁民は近代的な方法で魚を獲るため、筌などの伝統的漁具が幅広く使用されなくなっています。しかし、トウシー村の筌編みは依然として保たれています。現在、筌は、単なる漁具として使用されるだけでなく、美術や室内装飾分野にも愛用される装飾品の存在です。ですから、筌は、国内だけでなく、アメリカや、シンガポール、日本、インドなどにも輸出されています。先の職人の話です。       

(テープ)

「筌は、竹細工のランプシェードという装飾製品として魅了しています。特にアメリカ、インドの消費者はこうした製品を好んでいますよ。」

トウシー村を訪れると、観光客は、親しみやすい村人と出会うほか、竹ひご取りや筌編みを体験することも出来ます。

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