(VOVWORLD) - 5月6日~8日までホーチミン市で開催された2025年国連ウェーサーカ祭は、ベトナムの宗教・信仰の自由に対する国家の姿勢を国際社会に示す重要な機会となりました。この行事は、ベトナムにおける宗教の自由の実践と人権保障の進展を証明するものでもあります。
ウェーサーカ祭は、釈迦の誕生・悟り・入滅という三大仏事を祝う行事として、1999年に国連によって公式に認定されました。
85カ国・地域から1,300人を含む計2,700人の代表が参加し、1,000件を超える発表が行われたこのイベントは、国連公認の国際文化・宗教行事として大きな存在感を示しました。ホーチミン市での開催は初めてでしたが、ベトナムにとっては4回目の開催となり、国際仏教界におけるベトナムの地位を確立しました。
2025年国連ウェーサーカ祭 |
国際舞台におけるベトナム仏教の位置づけ
ベトナム仏教協会実行評議会の副会長兼事務総長であるティック・ドゥク・ティエン上座は、過去の開催実績を振り返りました。2008年にはハノイのミーディン国立会議センターで開催され、改革開放後の国の発展を国際社会に示す機会となりました。
2014年と2019年には、ニンビン省のバイディン寺院とハナム省のタムチュック寺院という二つの仏教施設で開催され、ベトナム仏教の発展ぶりを世界に印象づけました。
今回の2025年大祭では、ベトナム仏教教会の教育施設を会場に選び、現代におけるベトナム仏教の発展と、社会における宗教的自由および宗教間の平等を国際的な参加者に実感してもらう機会となりました。
ベトナム最大の経済都市での開催は、ベトナムにおける宗教活動が政府の支援を受けていることの証でもあります。仏教儀式は厳かに公開され、仏教会と政府機関、地方行政府の協力のもとで執り行われました。さらに、様々な文化・学術活動や国際展示会の開催は、宗教活動に対するベトナム国家の開放的な姿勢を表しています。
仏教信者のファム・ティ・ヴィさんは次のように語りました。
(テープ)
「世界中の仏教徒が集うこの祭典を開催できたことは喜ばしいことです。国家が市民と仏教徒にこのような機会を提供してくれたことに心から感謝しています。ホーチミン市での大祭に参加できて本当に感動しています」
宗教活動に対するベトナム国家の支援
国連の主要な宗教行事をベトナムで4回開催できたことは、宗教団体の国際活動に対するベトナム政府の積極的な支援を示しています。
国際社会にベトナムの国土、国民、仏教文化の良いイメージを伝えたいという思いから、政府と各省庁、地方行政府はベトナム仏教会と緊密に協力しました。政府は民族・宗教省に指示し、ベトナム仏教会を支援するための省庁間作業部会を設立しました。
ルオン・クオン国家主席 |
今回の大祭の成功は、信仰と宗教の自由の権利を尊重し、宗教団体の正当な活動を支援するというベトナムの政策が実践されていることを示しています。数百万人が喜びと敬意をもって秩序正しく大祭に参加したことは、国民の精神的・物質的生活の向上に対する国家の配慮を表しています。
ルオン・クオン国家主席は開会式で次のように述べました。
(テープ)
「ベトナムの党と国家は、仏教をはじめとする宗教が法的枠組みの中で活動できるよう常に支援しています。すべての人の信仰と宗教の自由を尊重・保護する政策を一貫して実施し、それを国民の団結の重要な基盤としています」
仏教徒にとって、この宗教・政治的行事は、国民と宗教の団結を強化し、仏教と国家の絆を深める機会となりました。
ベトナムでは、仏教は建国と国防の歴史と深く結びついており、ベトナム人の文化的・精神的生活に不可欠な存在です。4回目となるウェーサーカ祭の成功は、ベトナム国民の宗教の自由が国家によって尊重され、一貫して保障されていることを改めて示しました。